『古きをたずねて新しきを知る』温故知新シリーズ2回目です。
今日は、僕がパソコンの世界にハマるきっかけを作ってくれた
「MSX」という8ビットパソコンについてご紹介したいと思います。
(百科事典的な説明は
MSX - Wikipedia へどうぞ)
※書いているうちに熱がこもって、少し長めの記事になりました。
これでもかなり短く収めたつもりです(汗)。
1.MSXって?(ポイントだけ)
・1980年代半ばに(特に若者に)大ヒットした8ビットパソコンです
(現在の一般的なパソコンは32ビットパソコンです)
・価格は数万円で買えるものが中心で、ホビーパソコンと呼ばれました
(当時のパソコンといえば40~50万円というのが多かったようです)
・ROMカートリッジを差し込めば(ファミコンのような)ゲーム機となり、
何も差さなければBASICというプログラミング環境が立ち上がりました
・(音楽の)カセットテープでデータを保存していました
・後にフロッピー(2DD)が搭載されて、すごく便利になりました
・MSX1, MSX2, MSX2+, MSX turboR という4世代の製品が出ました
・高性能化していくゲーム機に押される形で、残念ながら衰退しました
・2002年以降再燃して、何と"新製品"が出ました(後述)
2.持っていた機種(今でも実家で眠ってます)
・MSX1 … SONY製 HB-101?
・MSX2+ … SONY製 HB-F1XDJ
・MSX turboR … Panasonic製 FS-A1GT
・プロッタプリンタ(ボールペンの先を取り付けて線を引くプリンタ)
・データレコーダー(カセットテープを使ったデータの読み書き装置)
・外付けFDD装置
(新製品)
・
MSXPLAYer(公式エミュレータ) ⇒Amazonで買えます
・1chip MSX
⇒直販で買えます
3.MSXでやっていたこと(中学生当時)
・ROMカートリッジによるゲームソフトで遊ぶこと(ゲーム機としての利用)
・雑誌のプログラムを入力して動かす(プログラミングにふれた良い経験)
・BASICプログラミング(自分で分からないなりに作っていました)
・MSX-DOS(FDDが付いてからはOSとしてDOSを使いました)
・べーしっ君というBASICコンパイラを使ったりしました
・MSX-C … 当時の僕の頭では理解できず、挫折(T_T)
・Z80マシン語プログラミング(8ビットCPUについて勉強できました)
4.MSXの魅力は?
・パソコンの仕様がとことん公開されていた「オープン」なパソコンでした
・仕様が公開されていたため、勉強すれば誰でもプログラムを作れました
(主にゲームプログラミングパソコンとして熱狂的に使われました)
・MSXファン、MSXマガジン、マイコンBASICマガジンといった雑誌が発売され
それらを中心に活発なコミュニティが形成されていました
・上記の雑誌に掲載されたプログラムを(1文字1文字キーボードから)入力
して実行することで、「このプログラムでこんなことが出来るんだ~!!」
という感動を味わうことができました
・他人のプログラムを入力して遊ぶだけでなく、自作プログラムを投稿して
掲載されるとお小遣いがもらえるという一面もありました(笑)
・小規模な環境だったので、「とても取っつきやすい」メリットがありました
→最近のドラクエ8やファイナルファンタジー12などはメチャクチャ凄い
ですが、あれを見て「僕にも作れそうだ」「僕もマネして作ってみよう」
とは普通思えないでしょう・・・。
→でもドラクエ1などを見たら、出来るかどうかは分からないけれど、
試しにマネして作ってみたい!と思えそうですよね。(^^)
マネをして自分でモノを作ってみる、という土壌があの頃はありました。
5.温故知新
今のパソコンと比較すると何もかも桁違いに低スペックなパソコンでしたが
MSXには「少年の夢」をくすぐる力がありました。
ほぼ全ての仕様が公開されていたため、分厚い専門書を目を輝かせて
買ってきて、分からないなりにプログラミングしていたのを思い出します。
あの時に学んだ「コンピュータはどうやって動くのか?」は、現在の僕の
コンピュータスキルの基盤となっています。
現在は残念ながら、MSXをメインパソコンとして使うことは困難ですが、
もし今の子供たちにCPUとかマシン語を教えるとしたら、8ビットパソコンと
いうのは、いまだに最適な教材となりうると僕は思っています。
もし中高生を対象に外部講師をする機会を得た時は、条件さえ合えば、
「MSXを教材に使ってもいいですか?」と聞いていることでしょう。(^^)
6.その他
ちょうどこの記事を書き終えた後、僕が愛読している
「デジタル家電&エンタメ-新清士のゲームスクランブル:IT-PLUS」
というコーナーに次の記事が掲載されていることに気付きました。
「ベーマガ2.0」が日本のゲーム産業を救う
さすが、ゲーム開発の専門家です!見事にまとめられています。
この記事に興味を持って下さった方は、是非こちらもご覧になってみて下さい。
7.編集後記
MSXの記事を書く度に、いかに自分がMSXに影響を受けているか感じます。
この記事の原稿の段階では、
・MSX-DOS上にはMSX-Cも発売され、プログラミング環境は比較的◎でした
・CPUはザイログ社のZ80A(クロック周波数 3.6MHz)というのが使われました
→最後の製品 turboRのみR800(Z80上位互換の16ビットRISC・CPU)が追加
・メインメモリ(RAM)はMSX1だと8KB~64KB(キロバイト)、
→後期の製品では 64KB~512KBに拡張されました
・画面制御(VDP)[今で言うビデオチップ]は、TMS9918・VRAM16KB、
→後期の製品では ヤマハV9938 や ヤマハV9958が搭載されました
・当時(マシン語)コンパイラが高価で買えず、変換表を見ながら手で1つ1つ
マシン語に変換する「ハンドアセンブル」をやっていたこと
など、マニアック(笑)と言われそうな内容がたくさん書いていたのですが、
編集の段階でカットして、ここ「編集後記」に残すにとどめました。
これらの話はもし興味のある人から聞かれたら、答えることにしますね。
きくちはじめ工房では、コンピュータはどうやって動くのか?についての
レッスンを行っております。個別指導、グループ指導、ご相談に応じます。
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